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2013年06月17日
木たちとの時間
植えた木の下草の手入れで、歩いた体を休めようと座ってもたれた木がコナラでした。
背中の幹から伝わるぬくもりがなぜか気持ちいい。
フッと10年前にここに20センチほどのコナラを植えたことを思い出しました。
そうか、もうこんなに大きくなったんだ。
いつも、手のかかるシダレザクラばかりを気にかけ手をかけていたので、
すっかり忘れていたのでした。
思い出したことを喜んでいるかのように見えるのは気のせいかも知れませんが。
あと、たしかこのあたりにもう3本ほど、並んでいます。
まるで兄弟のように、 全部枝ぶりも高さもみんな違うんですね。
すっかりきれいにしたシダレザクラです。何とか野生の地で生きてくれています。
見えてきましたのは、大きく育った7年前中学生と作ったミニ宮脇式森。
なぜか、ここへ来るとホッとします。
近づくと風がひんやりと吹いてきました。
すばらしく成長しましたね。庭のイロハモミジもビワの木も入っていました。
いつもいつも来てくれてありがとう。私たちもっと早く大きくなりますよと言っているようです。
しばらくすると、三兄弟の植えた小さな森が。 わたしが近づいてもあまり反応してくれません。
やはり、家族が一番うれしいのですね。
数年前、研修生の植えたヤマザクラの木です。
かろうじて、生きてくれています。 植えてくれた人の来るのを待っているように感じます。
目に入ってきたのは、野生で大きく育った桑の木です。
近づくと、風~が。
やっと、会話が出来てきました。 ありがとう、気がついてくれて。来年は実を採りに来て下さいって、聞こえました。
あの榎木は何て言っているかしら、 近づくと、やはり心地よい風が。 来てくれてありがとうって。
次に見上げると、赤く枯れていく松の姿が胸にくい込んできました。
枯れた松のことなんかどうでもいいだろう、とぶっきらぼうに言われた感じです。
あっ、ごめんね、松のこと忘れていたわけじゃないけれど、これまで本当にありがとう。
となりの細い松も全部赤く枯れ、倒されていく寸前です。
幹に手を当てると、彼女はこう言いました。
私たちの役目は終わったのです。貴方がたが次の木を植えてくれているのを知っています。
小さな木たちもみんな大きくなってくれようとしています。私たちは安心しています。
だから、これまで本当にありがとうございました。
赤くなった幹には蔦がまだ元気にからみ、松はまだたくさんの生物を生かしていました。
(想えば小さなころ、同じ背丈だった松林の中でハッタケ採りをして遊んでいました。あの松林と今こうして最後に出会っているのですね。
歳月を共にした同じ年代の者同志として、これまで本当にありがとうございました。今日は松に多くのことを教えられました。)
Posted by NPO法人 縄文未来・縄文楽校 at 17:57│Comments(0)